ですから、通常、更年期障害の患者に対して病院が行う治療は、エストロゲンやプロゲステロンを補充することです。
これら女性ホルモンの投与によって、ある程度の更年期障害の症状は改善されます。
ただし、女性ホルモン補充療法は有効な治療法である反面、副作用も多く、不正性器出血、悪心、乳房の不快感、頭痛、気分の変化などが現れることがあります。
その他、女性ホルモンを長期間投与すると、静脈血栓症や動脈硬化の原因となり、脳梗塞、心筋梗塞が増加することがわかっています。
肝臓の機能にも影響を与え、肝機能障害がある方にも処方されません。
また、エストロゲンのみを補充する治療法は、癌のリスクを上昇させる可能性があるので、乳癌や子宮内膜癌を患ったことがある方、または患っている方には処方しません。
ですから、更年期障害の治療を病院で受けられる場合は、ご自身の症状や過去の病歴などをきちんと担当医に告げるようにしましょう。